2週間ほど前、ウチの猫が旅立った。
「チャフ」という名のオス猫で11歳だった。
今から11年前の2008年の夏、当時つきあっていた彼女と入籍し一緒に暮らし始めた。猫好きの彼女と相談してペット可の物件を借りた。ほどなく譲渡会で譲っていただいた雑種の2匹の猫と暮らし始めた。名前をチャフ(オス)とフレア(メス)と名付けた。チャフはとても人懐っこい猫で誰にでも甘えられるタイプ。フレアはとても怖がりで人にはなかなか懐かないタイプ。正反対の2匹。
左がチャフ君で右がフレアちゃん
子猫時代のチャフ
布団とダンボールと壁紙が大好き
チャフは布団とダンボールと壁紙が大好きで爪でボロボロにしながらいつも自分の肉球で寝床を整えてゴロゴロして寝転んでいた。
人間が大好きで家に帰ると玄関まで甘えた声を出しながら毎日むかえに来てくれた。
みんなからは「チャフお」「チャーミー」と呼ばれてとても可愛がられた。
子供との生活
夫婦と猫2匹の生活から数年、震災のすぐ後に長女が生まれた。
初めて見るよくわからない生き物を見て少し戸惑っていたけれど、すぐに仲良くなった。
腎臓の病気
数年後、2番目の長男が生まれた。今から3年半ほど前のこと。
この頃から少しおとなしくなり嘔吐が増えるようになった。猫に多い腎臓の病気だった。毎日注射(自宅点滴)を打つ生活が始まった。
それでも日常生活には支障はなく、パソコンをしていると膝に来たり机に乗ったりして甘えて邪魔してくる。寝るときは必ず足元や枕元にいてくれていた。
病気からの回復
定期的に病院にも行くようにはなったものの、体調が大きくくずれることもなく、数ヶ月に渡る注射生活を経て数値が回復し、注射なしで落ちついた生活ができるようになった。
犬歯が伸び過ぎちゃって抜いた。
何をされても怒らないチャーミー
気づけば大家族で子供に囲まれることに
やがて3人目の子供が生まれた。チャフは子供を引っ掻いたり噛んだりすることは一度もなく、乗られたり引っ張られたりしてもいつも優しかった。
10歳を超えベッドで過ごすことも多くなったけど、いつでも家族のそばに居てくれた。
体調の悪化
2週間ほど前、嘔吐の回数が著しくひどくなった。普段は洗面所にあがることなんてなかった。このあと部屋の隅に隠れはじめ、やばいサインだとわかりすぐに病院に連れて行った。異変を感じていたんだろうね。この日に入院することになった。
入院の翌日には昏睡状態になり「長くない」とお医者さんから告げられた。「最後に家族で過ごしたい」と治療を終えた夜に連れて帰った。寝返りもうてず心臓が脈だけ打っている状態だった。枯れるほど泣いたがチャフにきちんとありがとうを告げた。
チャフ、ありがとう
息を引き取ったあと妻と2人で火葬をしてお別れをした。「死んだ」「永眠した」とか言いたくなくて「旅立った」と書いたけど、家猫なんだから旅なんか出ないでずっと家でゴロゴロして欲しかった。そばにいて欲しかった。フレアちゃんがさみしがってるよ。
悲しくて寂しいけど、我が家に来てくれてありがとう。楽しかったね。
また生まれ変わったら一緒に暮らそうね。
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