以前から音楽関係のウェブサイトも仕事としていくつか担当しています。音楽レーベルさんと一緒に新曲のプロモーションコンテンツを作ったり、アーティストさんの公式サイトやファンサイトを作成したりしています。
自分と音楽の関わり方
中学高校時代
例に漏れること無く、カウントダウンTVやオリコンで上位に入るミリオンセラーの曲を買いあさり、カラオケに行ってはメジャーな曲をひたすら歌う。一方ではこっそりギターを買って「BANDやろうぜ」を読む。
大学時代
東京に出てきたので、田舎にはなかったライブ体験にしびれ毎週のようにパンクバンドライブに行く。そしてターンテーブルを買い友達とクラブでDJイベント(ごっこだけどね)をやったり。なぜか知り合いからベースをもらう。
社会人時代
社会人になってからはライブの頻度は減ったもののフジロックやサマーソニックといったフェス系に行くようになる。CDはぱったりと買わなくなり、Youtubeで聞いてiTunesのダウンロード購入がメインに。この時期に再びバンドやろうぜのノリになりトランペットを買う。
子供ができてから
子供ができた今は車の中ではアニソンを聴き、仕事中はApple Musicのストリーミングで色んな曲を聞く。ライブやフェスはゆったりした音楽・ロケーションを好み、キャンプフェスのようなゴリゴリしていないフェスに行くようになる。
すごくベタでスタンダードだけど、音楽との接し方は時代と自分の年齢・環境によって変わっていくことがよくわかります。ちなみに楽器はどれもまともに弾くことはできませんでした・・。
音楽業界の今はどんな状況なのか
と大きなテーマの見出しにしましたが、業界人でもないのでそんな事は詳しく知る由もないわけですが、ふと積ん読ならぬ「買いっぱなしKindle本」の中に音楽系の本があったなと思い出したのがきっかけです。「ヒットの崩壊」という本です。
激変する音楽業界、「国民的ヒット曲」はもう生まれないのか? 小室哲哉はどのように「ヒット」を生み出してきたのか? なぜ「超大型音楽番組」が急増したのか? 「スポティファイ」日本上陸は何を変えるのか? 「ヒット」という得体の知れない現象から、エンタメとカルチャー「激動の時代」の一大潮流を解き明かす。テレビが変わる、ライブが変わる、ビジネスが変わる。業界を一変させた新しい「ヒットの方程式」とは──。
引用:Amazon
今が異常?昔が異常?
今の音楽業界は「CDが売れない」「オリコンはオワコン」「アイドルばっかり」そういった話題が多い印象です。確かにCDは買わなくなったし最近のヒット曲は曲名もメロディもわからない。ネガティブな話が多いですね。
一方で「ライブは興行収入は右肩上がり」「フェスは年々その規模を大きくし」「アナログ・レコードがじつは売れている」といったポジティブな話題も耳にします。
オリコンランキングだけを見るとアイドルに「ハッキング」されてしまったと考えるとたしかに「異常」な時代のように映りますが、昭和の時代のようにランキングが全てで、みんなが同じ音楽を聞いているの時代が「異常」だったのかなと、確かに今思えば感じる部分も多々あります。
音楽との付き合い方は多様化してくる
前述の通り音楽はその時代・自身のライフサイクルや、そういったものに合わせて変化していくものだと思います。右向け右で皆が同じヒット曲を聞いていた時代から「家族で聞くもの」「自分だけが知るアーティスト」「体験を得るためのライブ」「テクノロジとの融合」など接地面がより細分化していくんでしょうね。
「絶対にシェアしちゃいけないアーティスト」とか出るのかなとか本書を読みながら思いましたが、昨年のハイスタのCD発売なんて、まさにそのノリでしたからね。
今日テレビでやっていたのですが「演歌歌手のディナーショー」なんかも「体験を得る」意味で、価格が高くとも飛ぶように売れる一つのコンテンツなんですね。
そう考えると、大きな流れに流されること無く、自分が接地したい・体験したい音楽を選べる自由がある今の自体のほうが、素敵な気がしてきますね。
「ヒットの崩壊」を読んで
音楽の時代、ランキングの考え方、ライブ・フェス、テレビなどのメディア、SNS、そういった要素が整理され、実際のそれぞれの年代のアーティストの事例とあわせて具体的にまとまっているため、時代の変化と音楽業界の変動が非常にわかりやすい本でした。
ネガティブな時代ではなく、この10数年が大きな転換期に巻き込まれていたのだと、本誌を読んでわかった気がします。良書でした。著者の柴那典さんの文体がめちゃめちゃ読みやすい。
余談
ちなみに今までKindle本は、iPad mini で読んでいましたが、iPhone7で読むとびっくりするほど超読みやすいのね。活字系のKindleは今後は家でもiPhoneで読もうと思いました。
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